仕事納めや年始の準備、やるべきことが増える12月。
そんな忙しい時期だからこそ、息抜きの時間もしっかり取りたいものです。

「バスクリンの森」では、地域でお茶屋さんを営む北條さんに来ていただき、小さなお茶会を開きました。地域のお茶畑で採れた茶葉を使った、緑茶と和紅茶をいただきます。

緑茶も和紅茶も加工方法が違うだけで、同じ茶葉から作られるそう。それぞれにおいしい淹れ方があると北條さんは言います。

北條さん:「一煎目の緑茶は、少しぬるめのお湯で淹れます。」

そう言うと、ポットに入った熱々のお湯をコップに移し替えました。湯冷まししたお湯を茶葉の中に入れ、約1分半待ち……

下のポットへとお茶を移します。温かみのある、力強いお茶の色。とても鮮やかです。

うまみの詰まった最後の一滴”ゴールデンドロップ”まで出し切ったあと、再びコップに注いでくれました。

一足早く春が訪れたような、まろやかでさわやかな味わい。体中を包み込むように巡っていきます。ぬるめのお湯で淹れる一煎目のお茶は、うまみがしっかり出るのだそう。

ニ煎目からは渋みが際立ち、飲んだ後は口の中がさっぱりしたように感じました。

お湯の温度に違いをつけ、味の変化を楽しむ緑茶。一方で紅茶は、熱々のお湯で淹れたときの香りが魅力なのだそう。

北條さん:「海外の紅茶と比べ、和紅茶はうまみがありマイルドな味わいが特徴です。この和紅茶は甘みもあり、どの世代の方にも飲みやすく作りました。」

琥珀色の紅茶は、口に運ぶと、上品な香りが鼻に届きます。香り豊かで華やかな色ですが、着香も着色も一切していないというので驚きです。

少し湿気を含んだ、澄んだ森の空気と一緒に飲むお茶は、飲むたびに五感が研ぎ澄まされていくよう。
少しだけ淹れ方にこだわり、香りや色に注目し、ゆっくり味わって飲むことで、あわただしい日常から離れ、ほっと一息できる空間ができたように感じました。

おいしいお茶で身体が温まったあと、森を出るとそこには一面のお茶畑。

「この地域の人々は、森とお茶畑に境界線を引いていません。」と、木こりの久米さんは言います。

久米さん:「森を切り開いて畑にすることもあれば、畑を林に変えることもよくあること。家のすぐ裏にはお茶畑や森が広がっていることもあり、集落、畑、森、それらに切れ目を感じないのです。」

森が蓄えた水を使い、さまざまな形で私たちは日々お茶を飲んでいます。

手軽にいつでも飲めてしまうお茶ですが、忙しい時こそ時間を取り、香りや味わい、色を楽しんでみではいかがでしょうか。身近なお茶の存在が、心を落ち着かせてくれるかもしれません。

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協力:㈲グリーンエイト http://www.green8.bz/
文:もりやみほ、写真:市岡祐次郎