皮膚血行促進作用

入浴により体温が上昇し血行が促進します。炭酸ガス系の入浴剤を使用することで、さらに血管が拡張され血行促進することができます。
そのため、炭酸ガスと温泉ミネラル配合の入浴剤を使用することで、疲労回復や肩こり等の効果が期待できます。

そこで、炭酸ガスと温泉ミネラル配合の入浴剤を使用した際の、皮膚血流量を測定しました。入浴条件は、39℃の湯に、10分間の入浴を行い、試料は、(1) 炭酸ガスと温泉ミネラル配合の入浴剤(試料No.①) (2) 前述の①試料の3倍量(試料No.①×3:炭酸ガス等の溶存量が約3倍になります) (3) 対照をさら湯入浴としました。


日本温泉気候物理医学会誌69(3).2006 改変

上のグラフより、さら湯入浴の場合においても、皮膚の血行促進作用を認めることができますが、入浴剤を使用することで、さらに血行促進が高まることがわかりました。また、成分量を3倍量にした①×3において、さらに血行促進作用を認めました。
冷え症自覚者は、末梢の血流量が悪く、皮膚温度が低いことから冷えを感じることが指摘されています。入浴により血行を促進することは、冷え症の改善に有効であり、疲労回復や肩こりの改善にも有効に作用すると考えられます。