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木こりの仕事は“働きやすい環境作り”から。草を刈り入口を作る

新しい取り組みをする時、みなさんはまず何から始めていきますか?

森を整える仕事の場合、“道を整えること”から始まると木こりの久米 歩さんは言います。

道を作って森に入り、木を切る。そしてその道から木を運び出す。これが1つの仕事の流れなのだそう。では、「道を作る」とは具体的に、どのようにしていくのでしょう。

「ここを入口にします」と紹介された場所は、1メートル近い高さの草が生い茂る、道路の脇でした。草の向こうには「バスクリンの森」が広がっていますが、入り口らしい道は見当たりません。しかし久米さんは、「ここから車が入れるように、道を整えていきます」と言います。

久米さん:「森に入って仕事をするために、燃料や重機など道具を運ぶ必要があります。道具の運搬に車を使うので、整備されていないと仕事をする前に現地に到達するだけで疲れてしまいますよね。出来る限りスムーズに仕事を始められるよう、まずは道を整える必要があるのです」。

道を作る作業は、“通勤路を作る作業”だと久米さんは言います。例えばオフィスに向かう道が毎回どこか通れなかったり、他人を押し込まないと乗れないほどの満員電車の毎日だと、仕事に行くのも気が乗らなくなってしまうでしょう。木こりの仕事は、働くために良い環境を作ることから始まるのです。

ブオオオオン……。

久米さんが持っている草刈り機が勢いよく動き始めました。正面にそびえ立っていた草はしなやかに倒れ、久米さんが通った場所に道が出来ています。

刈り取った草は土に還るので、そのままでも大丈夫。または草が生えないよう、わざと地面を覆っておく時もあるのだそう。太陽の光を遮ることで、草の成長を防ぐのだと教えてくれました。

久米さん:「立木を間伐したり草を刈ったりすると、タラノメなどの光を好む植物が、伸びのびと生え始めます。そしてそれらが成長し、周辺に葉の影が出来、影を好む植物が生えてくる。また台風などが原因で森の中に空間ができることでまた光が入り、他の植物が育つ。そうやって森は徐々に遷移していきます」

しかし、人の手が入らない場所では太陽の光が差し込まないので影ばかりができてしまい、同じ植物だけが育つ森になってしまうのだそう。草刈りによって道を作ることで、さまざまな植物が育つ仕組みを支えています。

多種多様な動植物が共存する森を作るための、木こりの仕事が間伐です。さまざまな生き物が育つ森は土壌が豊かになり、そこから綺麗な水が作られる。清らかで、活気あふれる自然にするためには、私たち人がサポートをする必要もあるのです。

そして、およそ半年後。再び私たちは「バスクリンの森」を訪れました。

森の中にいると、遠くから機械の動く音がしてきます。

久米さんが重機を操縦して、森の中に入ってきました。前回は草に覆われて入れなかった、あの場所から入ってきたのです。

重機を少しずつ動かし、周辺の地面を掘っては慣らして……と、繰り返しています。草刈りをした後は、車が進めるよう地面を整えていくのだそう。

倒れている木は脇へ移動し、整理しながら森の中を進みます。やはりこれも、森の中で仕事をするためには欠かせない作業。

重機が通った後の道は、ほかの場所と比べると、足元を気にせず歩けました。整備していない場所は一歩一歩踏む場所を考えなくてはいけませんでしたが、今なら走っても大丈夫そう。森への行き来もスムーズになりました。

“道”に限らず、「働きやすい環境作り」の大切さは、どの仕事にも共通して言えることかもしれません。通勤はもちろん、オフィスの環境、その日の体調や人間関係。1つが崩れると他にも影響してしまうものです。「仕事に集中できないな」と思ったら、整っていないものがないか考えてみると、何かヒントが見つかるかもしれないですね。


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文:もりやみほ、写真:市岡祐次郎

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