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研究開発
2011年05月27日

連浴による自覚症やQOLの変化、
アディポカイン及び糖脂質代謝の変化に関する検討

株式会社バスクリン

株式会社バスクリン(本社:東京都港区 社長兼CEO:古賀和則)は、鹿児島大学病院 霧島リハビリテーションセンターと共同で連浴による自覚症やQOLの変化、アディポカインや糖脂質代謝の変化に関して検討しました。

なお、本研究内容は第76回日本温泉気候物理医学会総会・学術集会(2011年5月13日(金)・14日(土)みやまコンセール)で報告しました。

目的

近年、乱れた食生活、運動不足、喫煙、飲酒などが主な原因で引き起こされる高血圧症、糖尿病、高脂血症、痛風(高尿酸血症)といった生活習慣病の予防への関心は高まりを見せ、テレビ、雑誌などでも、生活習慣病に効果的な温泉などが紹介されています。
この度、健常者14名を対象に硫酸マグネシウム含有人工炭酸ガス泉(以下MG炭酸ガス)浴および淡水浴の連浴が疲労感やQOLに与える影響について検討しました。合わせて、糖代謝・脂質代謝に与える影響を検討しました。

対象と方法

被験者 健常男性ボランティア14名 (平均年齢43歳)。
被験物質 MG炭酸ガス浴用剤
試験フロー A群:シャワー浴 → プラセボ浴(*)→ シャワー浴 → MG炭酸ガス浴
B群:シャワー浴 → MG炭酸ガス浴 →シャワー浴 → プラセボ浴(*)
*:色と香りの入浴剤によるプラセボ浴
試験期間は8週間(各2週間×4期)
試験方法 被験者は、自宅にて41℃10分間の全身入浴を行った。 自覚症状およびQOLの測定は、MG炭酸ガス浴とプラセボ浴の前後4回に実施。
採血は、プラセボ浴とMG炭酸ガス浴の前後4回の浴後10時間以上経過した早朝空腹時に実施。
測定項目 自覚症測定にはVAS(Visual Analogue Scale)による、ストレス感、筋肉の緊張、身体の冷え、疲労感、腰痛、関節の動かしにくさについて独自アンケートを用い、QOL評価についてはF-36を使用。
また、末梢血、コレステロール、中性脂肪、アディポネクチン、レプチン、血糖、インスリン、グリコアルブミン、アポリポ蛋白B48(アポB48)は採血分析により評価。

結果

ストレス感については、MG炭酸ガス浴がプラセボ浴より有意に改善をした。疲労感と腰痛はMG炭酸ガス浴で有意に改善した。また、筋肉の緊張や身体の冷えは、MG炭酸ガス浴、プラセボ浴ともに有意に改善した。
QOL評価では活力においてMG炭酸ガス浴とプラセボ浴ともに有意に改善した。また、レプチンはプラセボ浴で有意に増加し、アポB48(p<0.05)とグリコアルブミン(p=0.07)はMG炭酸ガス浴で減少する傾向を認めた。

まとめ

連浴することにより、疲労感や腰痛、筋肉の緊張などの自覚症やQOLに改善が見られ、特にMG炭酸ガス浴はプラセボ浴よりストレス緩和の改善に有効であった。
また、糖代謝や脂質代謝が好転する可能性も見いだされた。

以上より、連続したMG炭酸ガス浴は、生活習慣病の一次予防に可能性があり、今後、さらなる研究を進めていく予定です。

用語説明

※SF-36
:健康状態調査票。
※レプチン
:摂食抑制、エネルギー消費亢進、糖代謝改善作用など食欲、代謝の調節を行う。
※アポB48
:食後高脂血症を反映する指標。
※グリコアルブミン
:1~2週間の平均血糖値を反映する指標。
※アディポカイン
:脂肪細胞から分泌される生理活性物質の総称。現在、約25種類の物質の存在が確認されており、悪玉(悪い方に作用)と善玉(善い方に作用)に分けられる。

※硫酸マグネシウム含有人工炭酸泉については広報までお問合せください。

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マスコミの方のお問い合わせ先
広報 石川
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