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研究開発
2011年07月29日

夏季の入浴実態およびホテルでの浴用剤浴と
睡眠に関する検討

株式会社バスクリン

株式会社バスクリン(本社:東京都港区 社長:古賀和則)は、株式会社チョイスホテルズジャパン、株式会社グリーンズ、株式会社エス アンド エー アソシエーツ、広島国際大学心理科学部と共同で夏季の入浴実態およびホテルでの浴用剤浴と睡眠に関して検討し、日本生理人類学会第64回大会(2011年6月11日(土)・12日(日))で報告しました。

目的

旅行先など自宅以外での宿泊では、寝つきも悪く熟眠感が低いことが指摘されています。この度はホテル滞在の質を向上させることを目的として、入浴に注目しました。

そもそも浴用剤は、温熱・清浄・リラックス作用など入浴効果を更に高めるために使用されるもので、これまでも、就床前の浴用剤を使用した浴槽浴が、体温変化と香りにより入浴後の一過性の良好な覚醒状態とその後の良好な睡眠を導き、メリハリのある生活を促すことが示唆されています。

一方、高温多湿な夏には中途覚醒が増加するなど睡眠が浅化しやすい。また、入浴方法としては、シャワーのみで入浴を済ませがちとなっています。

そこで、本研究では夏季の自宅での入浴実態を調査するとともに、ホテル滞在時の浴用剤浴と睡眠を含めたホテル滞在の質について検討を行いました。

夏季の自宅における入浴実態調査

【対象と方法】

調査時期 2010年9月
調査対象 自宅に浴槽のある2,082名 (15~69歳、男性1,021名、女性1,061名)
調査方法 インターネット調査
質問内容 2010年6月~9月の入浴について

【結果】

A)入浴実態

■夏季には男女ともにほぼ毎日入浴しているが、女性の方が男性に比べ、入浴頻度が有意に高い。
男性入浴頻度6.5回/週,女性入浴頻度6.8回/週 (p<0.01)
■シャワー浴頻度が、浴槽浴頻度より多かった。
男性:シャワー浴頻度4.5回/週,浴槽浴頻度3.5回/週
女性:シャワー浴頻度4.6回/週,浴槽浴頻度3.5回/週
浴槽浴時間は、男性7.7分に比べ、女性は9.4分と有意に長かった。(p<0.01)

B)入浴実感 (Fig. 1,2)

入浴によるリラックス、リフレッシュ等の効果は、週5日以上浴槽浴をする人の方がより効果を実感していた。また、 25%の人が入浴するとよく眠れると実感し、その割合は、浴槽浴のみ>併用>シャワー浴のみの順であった。

ホテルにおける浴用剤使用の入浴と睡眠に関する調査

調査時期 2010年8月~9月
調査対象 宿泊特化型ホテル利用者219名(10代以上、男性115名、女性99名、不明5名)
調査方法 ホテル滞在中に浴用剤浴を行い、入浴前、入浴後、起床時に調査
浴用剤の香りは、柑橘系で無機塩含有炭酸ガスタイプ
質問内容 普段の自宅での入浴実態調査、主観的睡眠評価、宿泊時の主観的睡眠評価、入浴に関する満足度 等
調査地域 東京

【結果1:浴用剤を使用したホテルでの入浴実態】

A)入浴のタイミング (Fig. 3)

・対象者の93%が就床前に入浴をしていた。

B)浴槽浴時間(普段の自宅での入浴と比較)

・男性の自宅における浴槽浴時間(湯に浸かる時間12.4分)は、 今回のホテルでの浴槽浴時間(12.6分)とほぼ同等であった。
・女性の自宅における浴槽浴時間(湯に浸かる時間16.8分)と 比較して、今回のホテルでの浴槽浴時間(12.8分)は 有意に短縮していた(p<0.01)。

C)浴槽浴時間(普段のホテル滞在時入浴と比較)

・普段のホテル滞在に比べ今回の滞在時は男性の40%、女性の36%が長めの浴槽浴を実施した(Fig. 4)。

D) 入浴時刻と入浴のタイミング

・今回のホテル滞在時では、普段の自宅での入浴時刻および 入浴のタイミングは、男女ともに差が認められなかった。

【結果2:浴用剤を使用したホテルでの睡眠時間と入浴に対する評価】

自宅に比べ、今回のホテル滞在時では

・男性は、就床時刻が有意に遅いが、睡眠時間は有意に長かった(p<0.01)。
・女性は、就床時刻が有意に遅いが、睡眠時間は同等であった。

入浴と浴用剤の評価

1)浴用剤により、63%の者がリラックス を感じている(Fig. 5)
※浴用剤の評価は良好 →期待以上:16% 期待どおり:80%

2)就床前に入浴した者のうち、
浴用剤によって睡眠内容の改善を実感したのは87%(最も実感したのは疲労回復感)(Fig. 6)

【結果3:浴用剤を使用したホテルでの睡眠に対する評価】

自宅に比べ、今回のホテル滞在時では

・男女ともに、起床時気分、疲労回復度の評価が有意に高かった(p<0.01)。
・さらに、男性では、熟眠度の評価も有意に高かった(p<0.05)。

まとめ及び考察

1.夏季の入浴においては、女性の方が入浴頻度は多く、1回の浴槽浴の時間も長いという入浴の実態が明らかになりました。また、入浴によりリラックス、リフレッシュする人は半数以上おり、25%の人がよく眠れると実感していましたが、入浴方法は、男女ともにシャワー浴の方が浴槽浴の頻度より多いこともわかりました。しかし、入浴による効果は、特に週5日以上浴槽浴をする人が効果を実感しており、入浴でよく眠れると実感している人の多くが浴槽浴をしていました。このことより、浴槽浴は夏季の良好な睡眠確保に有効である可能性が示唆されました。

2.浴用剤を使用したホテル滞在では、自宅に比べて男女共に起床時気分および疲労回復度が有意に高く、今回の浴用剤使用が良好な睡眠確保に有効である可能性が示唆されました。特に男性は、自宅に比べて熟眠度が高く睡眠時間が長くなっており、ホテル滞在時に良質で十分な睡眠をとっていることが示唆されました。

3.浴用剤を使用したホテル滞在では、自宅に比べて女性の浴槽浴時間が短いですが、浴用剤を提供し浴槽浴を促すことで男女共にホテル滞在時の入浴時間が通常のホテル滞在より長めとなることが示唆されました。就床前に入浴した者のうち87%が、疲労回復感、寝つきの満足度、熟眠度など、浴用剤による睡眠内容の改善を実感しており、浴用剤がホテル滞在時の睡眠の質の向上に有効であることが示唆されました。

4.浴用剤の評価では、96%が期待どおり、もしくはそれ以上であったと回答し、リラックス、清涼感、温まり、リフレッシュ、肉体的な疲れがとれるなどの効果を実感していました。

夏季には、シャワー浴よりも浴槽浴の方が良好な睡眠の確保に有効であること、さらに、浴用剤を使用した入浴が、睡眠を含めたホテル滞在の質を向上させるのに有効であることが示唆されました。

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