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2016年07月25日

入浴剤浴とロコモーション運動が運動機能に及ぼす急性効果
~第81 回日本温泉気候物理医学会学術集会にて発表~

株式会社バスクリン(本社:東京都千代田区 社長:古賀和則)は、北海道大学との共同研究で、中高年者の運動器機能に及ぼす浴用剤の有効性について検証し、その成果を平成28年5月14日・15日に開催された第81回日本温泉気候物理医学会学術集会にて報告しました。

【背景】
近年、急速な高齢化社会の進展とともに、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間である健康寿命を伸ばすための各種取組が行われています。快適な暮らしを過ごすため、「生活の質」いわゆるQOL(Quality of Life)の向上が望まれる中、介護リスクとも関連する運動機能の障害予防に対する意識は高まりを見せています。
日常生活に必要な運動機能とは、立つ・歩く・走る・座るなど、身体の移動に関わる機能であり、これら機能が低下すると、QOLも低下し、介護リスクも高まります。

【目的】
生薬混合抽出液高含有浴用剤の生薬有効成分の主な生体作用として、血行促進作用、保温作用などが知られており、温めて痛みを緩和、やわらげ、身体の柔軟性を高めるなど、筋肉、関節等の運動器への効果が期待されています。
今回、生薬混合抽出液高含有浴用剤が、中高年者の歩行能力、身体柔軟性などの運動機能へ及ぼす影響について、運動器体操を組み合わせた場合の各種有効性について検証を行いました。

【方法】
<被験対象>40代~60代(51.6±4.6才)の健常男女13名
<入浴条件>41℃10分間の全身浴
<浴用剤>生薬混合抽出液高含有浴用剤(15mL/200L)
生薬:トウキ、チンピ、カミツレ、ショウキョウ
対照:さら湯浴
<試験方法>
被験者は、25℃に設定した試験室にて安静馴化後、以下の順で試験を実施した。
安静 → 評価 → 入浴 → 評価 → 運動器体操(以下 運動) → 評価
運動(3種) :
(1)開眼片脚立ち(各脚2分間 バランス能力をつける)
(2)スクワット(5回 下肢筋力をつける)
(3)フロントランジ(前方に一歩踏み出し元に戻す 各脚5回 下肢の柔軟性、バランス能力、筋力をつける)
<評価項目>
2ステップテスト(最大2歩幅 歩行能力を総合的に評価)、長座体前屈(身体柔軟性を評価)
主観評価(Visual Analogue Scale以下VAS 温まり感、関節の動かしやすさ 他) 等
※すべての試験は、被験者に事前に試験内容を充分説明し、同意を得て行ないました。

【結果】
各試験の経時変化を示します。(図中 A:浴用剤浴群、B:さら湯浴群)
(1)2ステップテスト
両浴群とも、入浴後に有意に増加し、運動後、さらに有意に増加しました。
運動後は、さら湯浴群に比較して、浴用剤群で有意に高値でした。

(2)長座体前屈
両浴群とも、入浴後に有意に増加し、運動後、さらに有意に増加しました。

(3)主観評価(VAS)
温まり感は、両浴群とも、入浴後に有意(p<0.01)に増加し、さら湯浴群に比較して、浴用剤群は有意(p<0.01)に高値でした。
運動後は、入浴後の有意な増加を維持しました。
関節の動かしやすさは、浴用剤群で有意(p<0.05)に増加し、運動後も入浴後の有意な増加を維持しました。運動後は、さら湯浴群に比較して、浴用剤群で有意(p<0.05)に高値でした。

【まとめ】
入浴後は、歩行能力、身体柔軟性、温まり感で改善が認められ、生薬混合抽出液高含有浴用剤浴群は、さら湯浴群に比較して、歩行能力、関節の動かしやすさの改善が認められました。
さら湯浴、浴用剤浴ともに、温まり感が有意に高まり、身体柔軟化、関節の動かしやすさに良好な影響を与えたものと考えられました。生薬抽出液を含有する浴用剤浴は、血行促進効果、保温効果が報告1,2)されており、上記項目で、さら湯浴に比較して有意に高まった要因であるものと考えられました。
以上より、日常生活に必要な身体の移動に関わる運動機能の改善に、生薬混合抽出液高含有浴用剤が効果的であり、運動器体操の組合せが、さらに効果的であると考えられます。

参考文献
(1)伊藤不二夫:水治療法における漢方生薬エキスの効果,日本温泉気候物理医学会誌,44(3,4):128-137,1981.
(2)堀切 豊 他:生薬浴用剤(センキュウ・チンピ)の効果に関する検討,
日本温泉気候物理医学会誌,61(2):95-100,1998.

※生薬混合抽出液高含有浴用剤については広報までお問合せください。

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広報 石川
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