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研究開発
2008年12月03日

入浴による熱ストレスで 誘導されるHeat Shock Protein ( HSP 70 ) の増加を確認

ツムラ ライフサイエンス株式会社

ツムラ ライフサイエンス株式会社(本社:東京都港区 社長:古賀和則)では、愛知医科大学医学部・核医学センターと共同で、入浴による熱ストレス(加温)で誘導される熱ショックタンパク(HSP 70)の増加について検証し、健康的な入浴方法を検討しました。
その結果、熱めで短時間の入浴より、ぬるめで長めの入浴の方が、健康的であるということを実証しました。
なお、本研究内容は第45回日本臨床生理学会総会(2008年11月21、22日、シェーンバッハ・サボー 砂防会館別館)で発表しました。

背景

日本では、身体の清浄のみでなく、日常的な疲労やストレスによる精神的疲労の緩和といった健康維持をする為の入浴習慣が広まっています。また、短時間で身体の洗浄ができるシャワー浴も広まっていますが、最近お湯に浸かる浴槽浴は見直されています。入浴にかける時間も増加傾向にあり、浴槽浴に20分以上かけるとの報告もあります。(株式会社バスクリン調べ)
入浴の他に温熱効果が得られる方法として、遠赤外線加温装置での加温があります。この装置を利用し、マイルド加温をすることにより、熱ショックタンパク(Heat Shock Protein 70 :HSP 70) が発現し、様々なストレスに対する生体防御効果、免疫増強効果、疲労の回復効果が得られることは報告されています。
しかし、多くの人々が日常的に行っている入浴に対するHSP 70 の発現に関しては、殆ど報告されていないのが現状です。

目的

ツムラ ライフサイエンス株式会社は、愛知医科大学医学部・核医学センターと共同で、入浴での加温(熱ストレス)で誘導される熱ショックタンパク(HSP 70)の生体防御効果、免疫増強作用について着目し、より健康に役立つ入浴方法を検討し、実証しました。

背景

対象 健常男性11名(年齢:43.8±3.8)事前に試験内容を説明し同意を得た。
入浴条件
  • A) 42℃ 5分(熱めで短時間の全身入浴)
  • B) 40℃ 20分(ぬるめで長時間の全身入浴)
入浴方法 無作為にA)入浴、B)入浴の2群に分け、浴槽入浴を実施。
1ヶ月後、A)はB)の入浴方法を、B)はA)の入浴方法で再度浴槽入浴を実施。
入浴後の保温 入浴後、素早く身体を拭き、サウナスーツを着て人工気候室にて30分間の安静。
人工気候室:25±0.5℃、50±2%RH
体温測定 入浴前および入浴中・入浴後30分迄、5分毎に舌下温を測定。
採血 入浴前、入浴1日後、入浴2日後に採血。
測定項目 HSP 70(ELISA法)、NK活性、生化学検査(中性脂肪、クレアチニン 他)

結果

  1. 舌下温は、浴後、40℃20分入浴が42℃5分の入浴より有意に高かった。
  2. HSP 70は、40℃ 20分入浴で、入浴2日後に有意に(P<0.05)増加した。
  3. NK活性は、40℃ 20分入浴で、入浴2日後に有意に(P<0.05)増加した。
  4. 中性脂肪(入浴2日後)、クレアチニン(入浴1,2日後)はそれぞれ有意に(P<0.05)低下した。
舌下温の変化/HSP  70 (Ration vs before)

考察

熱めで短時間の入浴より、ぬるめで長めの入浴の方が、入浴中の体温の上昇や入浴後の保温に優れていることが検証できました。また、生体防御効果を示す熱ショックタンパク(HSP 70)及び免疫力の指標であるNK活性の有意な増加が認められた為、ぬるめで長めの入浴の方が、より健康的であると確認されました。更に、中性脂肪の有意な低下からメタボリックシンドロームの予防、クレアチニンの低下から、筋肉疲労の予防にも有効と思われました。

今回の入浴条件は、体におよぼす影響は軽い運動程度の変化ですが、体温の上昇には個人差がありますので、体調に合せて日常の入浴法としてご活用ください。

ツムラ ライフサイエンス株式会社は今後も研究開発に邁進し、信頼されるものづくりを通し、人々に健やかでここち良い生活を提供出来ますよう努力してまいります。


<関連ページ情報>
「スポーツ篇」体づくりのための入浴法

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