暑い夏は、どのようなお風呂の入り方が良いのでしょうか?「酷暑の夏の入浴メソッド」のお話をします。
お風呂に入る前には水分補給を忘れずに!
お風呂に入ると、若い人で1.5℃程度、高齢者になると0.8℃ほど体温が上がります。また、温度や時間にもよりますが約800mLの水分を失うというデータもあります。
よって、お風呂に入る前には必ず水分をとってください。
入浴前の最適な飲み物は?
お風呂に入る前には、何を飲んだら良いのでしょうか?一番良いのは入浴前後の飲み物は牛乳や麦茶、スポーツドリンクがおすすめです。牛乳はただの水を飲むよりも水分を吸収しやすいことが分かっています。また、入浴中に汗をかくとミネラルが失われるので、水分と一緒にミネラルも補給できる麦茶もおすすめです。ミネラルが豊富といえば、スポーツドリンク(イオン飲料)も望ましいです。*避けた方が良いのが糖分の多いジュースです。飲料に10%以上糖分が含まれていると、せっかく飲んだ水分も、まず胃で糖分を消化してから腸まで流れ、やっと吸収されるということになるのです。身体は水分が欲しいのに「消化」という工程が入ってしまうため時間がかかってしまうのです。
*出典:早坂信哉「おうち時間を快適に過ごす入浴は究極の疲労回復術」2021.6.18
お湯の温度はどのぐらい?
湯温は「心地良い温度」で。足を入れた時に「あ~このお湯の中にしばらくつかっていたい」と感じる温度です。夏は39℃を目安に自分なりの湯温を設定してください(ちなみに日本の給湯システムは素晴らしいので一人ひとり好みの湯温を設定できます)。「心地良い=副交感神経が優位」、となり身体に負担が少なく、効率的に血液循環もよくなります。
湯船につかる時間は?
湯温は足を入れた時に「あ~このお湯の中にしばらくつかっていたい」と感じる心地よい温度にしましょう。夏は39℃程度でもOKです。自分なりの湯温を設定してください。うっすら汗が出るまでは湯船につかり、大量の汗が急に出てきたり、心臓がドキドキしたらすぐに出ましょう。「うっすら汗がでる」ということは、血液循環が良くなり、身体が温まったというサインです。一方、「ドキドキする」ということは、身体に負担がかかりすぎているというサイン。10分ぐらい湯船につかれば充分です。
入浴後の過ごし方にもコツがあります
お風呂上りも水やお茶などの水分をとり、バスローブなどを着て汗を吸い取り、安静にしてください。バスローブを着ることで少しリッチな気分にも!? 着衣を羽織る目的は、しっかり汗を吸い取るためですから、お好みのものを着てリラックスしてください。しばらくしたら着替えましょう。
汗がかける身体を作って熱中症対策を
このように、一日1回は「体温を上げて汗をかくこと」を続けることで、徐々に「汗がかける身体」になってきます。
水分をとってお風呂に入ることで、血液循環を良くし、体温を上げ、汗をかく。このようなことは「些細なこと」かもしれません。しかし、「些細なことの積み重ね」が、結果として熱中症対策という「大きなこと」につながっていくと思います。
ぜひ、ご自宅のお風呂を活用して、熱中症に負けない夏を送ってくださいね。
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お風呂に入って、熱中症の予防対策を! Vol.1